
ベスト3とは書いたけど順序がつけられないので同率1位ってことで。
1 「ルーム」

監督: レニー・アブラハムソン
主演: ブリー・ラーソン
配給: GAGA
主役のブリー・ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を受賞したことで有名になった「ルーム」。
長いこと監禁されている女性とその部屋で育った5歳の息子の二人が脱出しようとする話。
この作品の何が良いって、息子であるジャック役のジェイコブ・トレンブレイが可愛くて可愛くて仕方がない。
製作年の2015年には9歳だったジェイコブ君は作品中では5歳の役を演じているんだけど、もう9歳でも5歳でもどうでも良いんだけど、健気で愛おしくてたまらんのよBBAには。
アカデミー賞受賞する前だったか後だったか忘れたけど、二人で来日してめざましテレビに出演していた時の二人の様子が本物の親子にしか見えなくて、この二人だったからこそのこの作品だなと思った。
まだジェイコブ君の出演作は少ないけど、間違いなく大物俳優になると思ってる。
頼むからマコーレ・カルキンのようにはならないでくれよ〜〜〜〜
ジョイ役のブリー・ラーソンは「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(以下スコピル)」の主人公スコットの元カノや「ドン・ジョン」でジョンの妹役をやっていたらしいw
両作とも何回か観ているんだけど全く覚えがなくてググったら本当に出演してた。
この2つの役では割とファンキーなブロンド役だったしキャラが違いすぎて同一人物感が皆無。
「ルーム」の抱擁力抜群の母性本能100%な感じはどこから出てきたんだ・・・
「スコピル」も「ドンジョン」もサイコーにおバカなB級映画で激しく面白いので、
(なんてったって「スコピル」はあのゾンビコメディの教科書「ショーン・オブ・ザ・デッド」の監督だからな)
TSUTAYAで目に止まったら全員借りるように⚠︎先生との約束だ☝️
話は逸れたけど、「ルーム」って監禁から始まる話なんだけど怖い要素はほとんどなくて(途中ハラハラする場面はあるけど)、見終わったら前向きになれる人間ドラマなんだよね。
誰でも共感できる部分はあると思うから是非観て欲しい。
ちなみに私は泣いたよ。
2 「君の名は。」

監督: 新海誠
声: 神木隆之介 他
配給: 東宝
出たー!と思いましたね?はい、そうです、まんまと新海誠ファンです。
今や興行収入は210億円を突破して公開から4ヶ月経った今でも全国で上映されている超ロングラン、さらには中国台湾をはじめとした世界でも大ヒットという2016年どころかこれまでの邦アニメ映画を代表する超傑作となった「君の名は。」
映画料金が通常大人1800円という劇場へ向かうハードルがクソ高いこの日本で、複数回鑑賞する人も珍しくないという奇跡の一作。
ネットで検索するとこの作品の矛盾点とか腑に落ちない点とかを列挙したブログがわんさか出て来るわけだけど、もうね、そんなことはどーでも良いの。
そういう矛盾点も全部ひっくるめて新海誠ワールドなの。だってフィクションなんだからね。
ミステリーでもあるまいし、全て辻褄の合うように伏線を回収するように作る必要はないの(と私は思ってる)。
まぁでもそこを指摘してる人たちって相手が新海誠というプロだから言ってるってのもあるんだろうけど。
さてこの新海誠、映画だけじゃなくてCMとかも作ってるんだよね。
Z会とか。
大成建設とか。
どれも本当に映像が美しい!
彼の描く風景や空は本当に見惚れるほど綺麗で、ストーリーは別としてこの映像美を楽しむためだけでも良いから是非一度劇場の大きなスクリーンで観てみて欲しいなと思う。
それから「君の名は。」を語る上で欠かせないのがRADWIMPSの楽曲。
OPで「夢灯篭」がかかった瞬間にはブワッと鳥肌が立って泣きそうになった。
RADWIMPSって世代の人たちの中でも好き嫌い別れるアーティストだと思うんだけど、
この劇中歌を聞いたら誰でも好きになるんじゃないかな。
まだまだ上映は続きそうなので、私ももう1回は観に行きたい。
3 「この世界の片隅に」

監督: 片渕須直
声: のん 他
配給: 東京テアトル
元能年玲奈現のんが声優を勤めた作品で、原作はこうの史代のコミック。
大手の映画会社が絡んでおらず、クラウドファンディングで資金を調達し、
初動の公開スクリーン数は64というスローなスタートだったものの口コミで瞬く間に話題となり、2016年に話題になった邦アニメ作品のひとつに数えられるようになった。
主人公の北条すずは根っからの天然でのほほんとした女の子で、その性格にのんの声がこれ以上ないくらい合っていて、のんはこの先声優としてやっていくべき!とさえ思ったくらい。
すずの口癖が「弱ったねぇ」なんだけど、この全っったくこれっぽっちも困っていないような言い方が上手いのなんの。
ストーリーは戦時中の話だけど「ほたるの墓」のような暗くて救いようのない話でもなく、そこまで構えずに観られるのも良いなと思う。
誰かが「北条家は一般家庭の中でも裕福な方だから、実際はあんな生活をしていた家庭なんて一握りで、それ以外の大体の家庭はもっとひどい生活をしていた」って言ってたけど、まぁそれは本当だと思う。すずの性格を置いて考えても全く危機感なかったし。
でもこの作品はこの作品で後世に残るべき作品だと思うし、戦後70年以上経って経験者がどんどん亡くなっていく中で戦争のどんな面でもいいから作品に残しておかないと、誰も語る人がいなくなっちゃう。
戦争が善であるはずがないのに、必要悪だと思うような人たちが増えてきたら後戻りできないことになる。
戦争はダメだよ、何があっても。あと喧嘩もダメ。
私より先に本作を観た知人が「観終わったあと拍手が起きるかと思った」と言っていて、そんなわけあるかよと思って観に行ったら、本当に拍手したくなった。
普通エンドロールで退席する人がちらほらいるし、終わって明かりがついた瞬間ドドっと帰るけど、今回は誰も立たずに最後まで見て明かりがついても一瞬動きが止まってた。
それくらい惹きつける魅力があったってことだよね。
そういえばエンドロールにクラウドファンディングに参加した人たちの名前が流れてたんだけど、これもクラウドファンディングの魅力だよね。したことないけど。
こんな良い作品が生まれるならどんどん投資したいし、商業主義の塊になってシネコンに牛耳られてる日本映画界もこういうところからちょっとずつ変わっていけば良いなと思いました。
【番外編】2017年注目の一本
「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」

監督: レベッカ・ミラー
主演: グレタ・ガーウィグ
配給: 松竹
公開日: 2017.01.21
飛行機の機内でたまたま英語で観たら意外に面白くて最後までかぶりつきで観た一本。
日本で公開されるのかなーと思っていたら今月公開されるみたい。
30過ぎて結婚の兆しもないのでシングルマザーになろうとする主人公マギーと、そこで出会った学者のジョンとその妻ジョーゼット。
私もマギーと通ずる部分が何個かあって妙に同調しながら観た。
製作国はアメリカなんだけど北欧映画のような雰囲気もあっておしゃれな感じ。
おしゃれな映画といえば、同じく2017年日本公開の「20th century woman」もグレタ・ガーヴィグ出演のオシャンティーな感じで面白そうだなって目付けてます。みんな大好きエル・ファニングも出るよ(^0^)
ちなみに本作の本国のチラシはこれ↓

私はこっちのが好きだけどな〜。
日本のはまさに女子ウケ狙いました!って感じだね。
日本の配給会社はいつもこうやって変なことするからやめてほしい。
2017年も「ウルヴァリン」「美女と野獣 実写」あと忘れちゃいけない「攻殻機動隊」も公開が決まってるし、邦画だと「愚行録」「ナラタージュ」「光」らへんに注目してる。
今年も豊作な一年になりそうだ〜〜〜